最近はプリント基板のパターン設計において、自動化が進んでいますが、
設計のミス、トラブルを未然に防ぐには、回路を読み取る力が必ず必要となります。
そこで前回、「基板が動かない!?そんなトラブルを解決するたった3つのポイント」を
お伝えいたしました。
え?たった3つ?と思われたかも知れませんが、
パターン設計において、この3つをチェックすることで
ほとんどのトラブルは回避することが可能です。
しかし、この3つを同時に実施することが非常に難しく、
また、より確実にパターン設計のトラブルを無くすためには、
”優先順位”を立てて実施していく必要があります。
そこで、その優先順位を立てる上で考えるべきポイントとはズバリ、
「作業工程に合わせて優先順位を立てること」です。
「そんなの当たり前じゃないか!」と思われる方もおられるかもしれませんが、
実はここがきちっと整理されていないことが多くあります。
まず、パターン設計は基本的に、
配置 → 配線 → ベタ
の順番で行われます。
例えば、配置を考える際、
バスコンの配置をとにかくICの近くに置けるようパターン設計する必要があります。
しかし、電源配線をバスコン経由で接続することを優先してしまい、
いざ配置してみたら、バスコンがICの近くに置けないなどのケースがあります。
このようなことが起きてしまう原因は、やはり”優先順位”を立てた
パターン設計が行えていないことが挙げられます。
そこで、作業工程において上記の「パターン設計3つのポイント」を整理すると、
一番目:パスコンはIC(電源ピン)の近傍に配置する (配置)
二番目:信号線は短く、電源配線はパスコンを経由して配線する (配線)
三番目:GNDベタは浮き島やアンテナとならない様に広く大きくとる(ベタ)
の順番にポイントを押さえてパターン設計をしていくということになります。
基本的にこの3つを最低限抑えることで、ほとんどのトラブルは回避できます。
また、上記3つ以外に押さえるべきポイントとしては、
・直角配線を避けて信号ラインを設計する
https://www.noise-counterplan.com/article/14965176.html
・浮島を作らない
https://www.noise-counterplan.com/article/15092570.html
・バスラインのビアはリターンパスを確保する
https://www.noise-counterplan.com/article/14968717.html
などがあります。
ただ、回路全般で抑えるべきポイントと、回路の種類によって抑えるべきポイントが
それぞれございます。
また、試作段階ではここまで考えるけど、生産性を考えると、
その他パターン設計で抑えるべきポイントが異なってきます。
そこで、当社が運用する「ノイズ対策.com」では、
など、目的に合わせたプリント基板設計のポイントをまとめております。
ぜひこちらもご覧ください。
>>>その他のパターン設計のポイントはこちら
https://www.noise-counterplan.com/#001