今回の記事では、簡単にできるノイズ対策方法を紹介します。
紹介させて頂くノイズ対策方法は
プリント基板の外周はGNDで囲う
です。
以下の動画でも詳しく解説していますので、ご覧ください。
プリント基板を製造する上では、通常、
基板外周から0.5mmや1mm程度内側に部品や配線が収まっていれば
問題はありません。
しかし、基板端に近い部分を配線している場合は、
外部からノイズの影響を受けやすくなっていますので
対策が必要となります。
以下の基板を例に説明致します。
上の基板では
基板端と配線に距離があるため、
基板を製造する上では問題はありませんが、
ノイズの影響を受けやすい設計となっています。
この場合、基板外周にGNDベタを作成することで、
ノイズ対策が可能となります。
まず、配線がGNDベタの内側になるように
パターンを変更します。
そして、GNDベタを作成します。
多層の場合は、他の層も同様にGNDベタを作成して
ビアで接続します。
スペースに余裕がある場合は、回路のブロックを基板内側へ移動して
基板外周にGNDを入れることも可能です。
高密度の基板などスペースが少なく、禁止領域が多い場合は、
基板端近くまで部品配置や配線を行っていることが多く、
GNDベタを外周に入れることが難しいことがあります。
一方で、配線・配置を少し変更することで
基板外周をGNDで囲い、簡単にノイズ対策をすることが可能です。
基板外周をGNDで囲うことを考慮した場合は、
以下のポイントを押さえて設計することが重要です。
① 外周をGNDで囲って、回路をGNDの内側に設計する(他の層も同じにして、ビアで接続する)
② 外周をGNDで囲う際は、太い配線幅とする(細いとアンテナとなってしまう)
③ ICや発振器など、特にノイズに弱い部品などは基板端に配置せず基板内側に配置する
④ 配線は基板端を配線しないようにする
今回紹介させて頂いたノイズ対策方法は
・EMI対策(基板外からのノイズの影響を受けにくくする)
・EMS対策(基板外へノイズを放出させないようにする)
の双方に効果的です、是非実施下さい。
また、GNDに関わる基板設計・ノイズ対策のポイントを
以下にてご紹介していますので、
こちらも是非ご覧ください。
■ GNDプレーンを分断しないよう設計する
(リンク:https://www.noise-counterplan.com/point/91/)
■ GNDプレーンを分離しない
(リンク:https://www.noise-counterplan.com/point/294/)
■ 異なる電源ライン間にはGNDを挟む
(リンク:https://www.noise-counterplan.com/point/389/)
■ GNDベタがノイズのアンテナとならない様にする
(リンク:https://www.noise-counterplan.com/point/395/)
■ GNDガードの端にビアを入れる
(リンク:https://www.noise-counterplan.com/point/429/)
■ GNDガードの途中にビアを入れる
(リンク:https://www.noise-counterplan.com/point/431/)
■ GNDガードのパターン幅を考慮する
(リンク:https://www.noise-counterplan.com/point/453/)
■GND層を入れ替える
(リンク:https://www.noise-counterplan.com/point/1227/)
基板設計に関するご相談はこちら