古い基板が動かない場合にまずすべきことは、動作不良の原因を把握することです。
原因を絞り込めていない状態で基板修理を依頼しても、結果的に原因究明に時間がかかり、なかなかスムーズに進みません。
スムーズに修理を進めていく上で重要なのは、
仮説を立て、手順に従い、ある程度原因を把握した上で依頼することです。
動いていない回路ブロックをある程度突き詰めてていれば
修理もスムーズに進めることができるのです。
では、どのようにして動いていない回路ブロックを見つけていくのでしょうか?
下記にて、その手順を説明していきます。
① 動作不良となる原因を列挙する
② 仮説を立てて、原因になりうる可能性が高い順に並べる
③ 電気信号を測定し、問題点を把握する
④ 問題点を把握した上で、基板修理を依頼する
そして基板修理を依頼する際は、
・実装基板の写真(全体の裏表:対象箇所にマーキングをお願い致します。)
・対象部品の拡大写真
・部品交換を行う基板の台数
・基板の情報
①基板サイズ
②板厚
③基材
④はんだ仕様
・対象部品の情報
①部品メーカー
②部品型番
③部品データシート
④リファレンスNo.
⑤1台あたりの個数
をまとめた上で依頼します。
これらを伝えることができれば、修理をかなりスムーズに進めることが出来ます。
ですので、まずは古い基板が動かなくなった際は、
「動作不良の原因を把握すること」が大事です。
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ただし、古い基板であればすべての資料を揃えることが難しく、
手元にない可能性もあります。
このような場合、修理を受けた側が、
設計力を元にして動作不良の原因を推測できる能力が必要とされるため、
設計から実装まで一貫対応している企業に依頼することをオススメします。
例えば、回路図、パターン図、無ければ部品のカタログがあれば、
設計の面から、ある程度の原因を予測することが出来ます。
また、裏面にどんな部品がついているかの写真でも、
ある程度仮説を立てることができる場合もあります。
製品によっては修理できないこともありますが、古い基板が動かなくなった際には、
実績が多く、設計力のある企業にご相談してみてはいかがでしょうか。
その他、当社では基板修理、リワークに関する技術コラムを発信しておりますので、
お時間ございまいたら、こちらもご覧ください。
https://www.art-denshi.co.jp/rework/01
ご不明点等ございましたら、お気軽にお声がけ下さい。