「選定しようと考えていた部品の入手性が悪い…」
「従来、よく使用していた部品がディスコンになった…」
皆様は、部品選定にあたり、
こういったご経験をされたことはありませんか。
当然、代替部品の選定を進めるとは思いますが、
代替部品の選定においても注意すべき点は多々あります。
例えば、
同様の特性を持つ電源ICを選定したとしても、
・特性は同じだが、若干スペックが異なる
・スペックは同じだが、リード長が異なる
・DIP部品をSMD部品に変更したことにより、寄生容量が異なる
などなど、様々なトラブルの発生が懸念されます。
では、こういったトラブルへの対策を行い、
スムーズに部品選定を進めるためにはどうすればよいのでしょうか。
予め、入手性が悪い部品をリストアップする
現在、半導体の入手状況は改善してきたものの、
海外メーカー部品や一部の電源ICの中には、
依然として入手困難な状況が続いているものもあります。
そのため、まずは部品選定にあたり、予め入手性が悪い部品や
ディスコン部品をリストアップする必要があります。
そして、ここでリストアップした部品の
代替品の選定を進めていきます。
主要部品で置き換えが難しいものに関しては、1つのみでなく、
第2、3候補まで選定しておく
代替部品は、主に他メーカーのピンコンパチ品から選定し、
その次に、PKG違いの部品を選定していきます。
ただし、代替部品は1つのみではなく
第2,3候補まで選定しておくことが非常に重要です。
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【例】
第1候補:〇〇〇部品(SMD)
第2候補:△△△部品(SMD) →【予備】
第3候補:◇◇◇部品(DIP)→【予備】
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第3候補まで選定しておくことで、たとえ、
代替部品の仕様・スペックが若干異なっても、
スムーズに部品を変更することができます。
候補となる部品も実装できるようパターン設計を行う
ただし、候補部品の選定に伴い、パターン設計で注意すべきことがあります。
それは、パターン設計時に、第1候補の部品だけでなく、
その他の候補部品も実装できるように設計を行うことです。
例えば、候補部品を加味したうえで、SMD部品だけでなく、変換基板により
DIP部品も採用できるよう配置や配線、取り付け穴を検討し、スペースを設けておくなどの工夫が必要です。
これにより、サイズ・形状が異なる候補部品であっても、
問題なく実装することが可能となります。
仮にこの注意点を考慮せずにパターン設計を行うと、
「代替部品は第3候補まで選定していたが、実装はできない…」
なんて事態にも陥りかねませんので、注意しましょう。
基板設計もアート電子にお任せください
当記事をお読みいただき、ありがとうございます。
実際の基板設計時にこの情報を思い出していただき、
ご活用いただけますと非常に嬉しく思います。
ちなみに、アート電子では、今回ご紹介しました通り、
代替となる候補部品の選定はもちろん
それらを考慮した基板設計を行うことが可能です。
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