部品の入手性を考慮した基板設計のポイント

スクリーンショット 2023-09-20 161414 

 

「選定しようと考えていた部品の入手性が悪い…」

「従来、よく使用していた部品がディスコンになった…」

 

皆様は、部品選定にあたり、

こういったご経験をされたことはありませんか。

 

当然、代替部品の選定を進めるとは思いますが、

代替部品の選定においても注意すべき点は多々あります。

 

例えば、

同様の特性を持つ電源ICを選定したとしても、

 

・特性は同じだが、若干スペックが異なる

・スペックは同じだが、リード長が異なる

・DIP部品をSMD部品に変更したことにより、寄生容量が異なる

 

などなど、様々なトラブルの発生が懸念されます。

 

では、こういったトラブルへの対策を行い、

スムーズに部品選定を進めるためにはどうすればよいのでしょうか。

 

 

予め、入手性が悪い部品をリストアップする

 

現在、半導体の入手状況は改善してきたものの、

海外メーカー部品や一部の電源ICの中には、

依然として入手困難な状況が続いているものもあります。

 

そのため、まずは部品選定にあたり、予め入手性が悪い部品や

ディスコン部品をリストアップする必要があります。

 

そして、ここでリストアップした部品の

代替品の選定を進めていきます。

 

 

主要部品で置き換えが難しいものに関しては、1つのみでなく、

第2、3候補まで選定しておく

 

代替部品は、主に他メーカーのピンコンパチ品から選定し、

その次に、PKG違いの部品を選定していきます。

 

ただし、代替部品は1つのみではなく

第2,3候補まで選定しておくことが非常に重要です

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【例】

第1候補:〇〇〇部品(SMD)

第2候補:△△△部品(SMD)  →【予備】

第3候補:◇◇◇部品(DIP)→【予備】

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

第3候補まで選定しておくことで、たとえ、

代替部品の仕様・スペックが若干異なっても、

スムーズに部品を変更することができます。

 

 

候補となる部品も実装できるようパターン設計を行う

 

ただし、候補部品の選定に伴い、パターン設計で注意すべきことがあります。

 

それは、パターン設計時に、第1候補の部品だけでなく、

その他の候補部品も実装できるように設計を行うことです。

 

例えば、候補部品を加味したうえで、SMD部品だけでなく、変換基板により

DIP部品も採用できるよう配置や配線、取り付け穴を検討し、スペースを設けておくなどの工夫が必要です。

 

これにより、サイズ・形状が異なる候補部品であっても、

問題なく実装することが可能となります。

 

仮にこの注意点を考慮せずにパターン設計を行うと、

「代替部品は第3候補まで選定していたが、実装はできない…」

なんて事態にも陥りかねませんので、注意しましょう。

 

 

基板設計もアート電子にお任せください

 

当記事をお読みいただき、ありがとうございます。

 

実際の基板設計時にこの情報を思い出していただき、

ご活用いただけますと非常に嬉しく思います。

 

ちなみに、アート電子では、今回ご紹介しました通り、

代替となる候補部品の選定はもちろん

それらを考慮した基板設計を行うことが可能です。

 

さらに、基板設計のみならず、

回路設計〜部品実装まで一貫して対応しております。

 

回路設計・基板設計のご要望がございましたら、

お気軽にアート電子にご相談ください。

 

 

ご相談・お問い合わせはこちら

 

また、当社ではその他の多数の技術情報をWEBサイトにアップしていますので、

ご興味をお持ちの方はぜひご一読頂ければと思います。

 

■ 部品ライブラリ作成時の注意点

 

 

■ 最適なパターン設計に近づけるための優先順位とは?

 

 

■ 基板が動かない!?そんなトラブルを解決するたった3つのポイント